物は召喚できないはず

　米国アップル社が守秘義務違反者を知る情報を得るためにsubpoenaを利用したというお話。ちなみに原文はここ。
　証拠を集める方法としてsubpoenaを使うのはよくあることなので、珍しくない。しかし、いい加減subpoenaをオウム返しのように「召喚状」と訳すのはやめたほうがよいのではないだろうか。召喚状となると、人を裁判所や法廷に呼び出すためのもの、つまり出頭命令になってしまって、今回のように、物証を収集するときに使用しない概念のはず。訳した人は、日頃から、「書類を召喚する」という日本語を使っているのか知りたいところ。

実装ならぬ実証？

　つたない司会でも何とかきりぬけたようなそうでもないような。セキュアOSの実装の必要性とかまでに話しがいってしまうと、今の証拠収集の枠組みをこえてしまうので、ちょっと(;^_^A アセアセ…状態だった。
　デジタルデータの証拠の真正性とか証拠能力の問題は、きちんと議論されていないのも実情であるし、理解していない刑訴法研究者・実務家も多いのはたしか。もっと現場からプレッシャーをかけないと真剣に考えないのかもしれない。なんでもかんでも違憲無効をいっているだけでは、実務の暴走があってもとめることはできない。技術者・現場捜査官の意識・実態と今年の夏の刑法学会関西部会での議論とのギャップはかなりある。

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コスプレ

　デジタルフォレンジック・コミュニティの懇親会で、Mr.ITに着せられたもの。ちなみに、私はTIなので、似合っていない、はず。
　明日は、分科会の座長なので、早く帰った。というのではなく、ラストクリスマスの最終回をなんとしてもみるために、早く帰った。明日の準備は、もうあきらめた。明日に備えるT&V先生とは違う。

師走

　年末になると、年度末が近づくと、なにかと急な予定が入ったりして、忙しくなる。
　たまたま後輩にあったので、できあがったばかりの抜き刷り¹を渡したら、法とコンピュータ学会に入ってくれと頼まれた。どうも、某先生がぬけると刑事法関係がいなくなり、そのかわりにある人が頼まれ、その人が難色を示して、そこから後輩へ話がいったらしい。直接頼まれたわけではないし、これ以上会費を払うのも大変なので、いやだといっておく。
　すでに毎年４万以上会費できえていく状況になっている。とてもじゃないが、全部の学会に出ることができるわけではない。となると、必要性と義理とで振り分けざるをえない。
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バッティング

　白浜シンポというのが毎年開催されていて、来年は９回目になるそうです。でも、コンピュータ犯罪に関する白浜シンポジウムという正式名称なんですが、刑事法の研究者は例年これには参加することができません。なぜか。答えは簡単。刑法学会とバッティングしていたから。日程の決め方からして、法律の研究者は関係ないシンポなのかもしれません（嘘よん）。
　来年度にかぎり、一ヶ月刑法学会がずれるので、参加可能にはなります。白浜シンポの来年度の日程は５月19〜21日だそうです。
　ここで宣伝されているデジタル・フォレンジック・ワークショップもよろしく。